3人が本棚に入れています
本棚に追加
月が照らすのは、満月湖と言われる湖。
その湖はなにせ形が満月のように丸く、満月が出る夜は、真ん中に満月が浮かび上がるから。
上弦の月である今宵に、満月湖に人影あり。
ちょうど首が隠れるだけの短い髪に、横の毛は垂らした漆黒の髪。
華奢な体からは想像できない豊かな胸をさらけ出し、長い睫を水で濡らす。
彼女は水浴びをしていた。
「…綺麗な水」
水を両手で掬い、こくりと飲めば、渇いた喉はうるわされる。
「……っ!」
彼女は何かに気付き、後ろを振り返る。
「…グラディスか」
「…ロザリオ姫こんなところにいたのですか。」
「…初めから知っていたくせに。」
最初のコメントを投稿しよう!