愉快なきみ達

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「へへへ」 照れくさくなって頬を掻いていたら隣のリリィが足を踏んできた。痛い 「……ふんっ」 涙目でリリィを振り向いたら、そっぽを向いてしまった そんな二人を司はにこにこと見つめていた 「なるほど。澄穂純学園の生徒が敵か」 一通りの報告を終えると、司が腕を組んで困ったように眉を寄せた 「ああ。あいつは澄穂純の生徒会長……上之宮玲菜だ」 その対面の席に座るリリィが不機嫌を隠そうともせずに唸った 「あの金髪さん、生徒会長だったんスか」 そんな相棒の隣で、告げられた情報に興味を惹かれたエイジはうっかりとそれを口にしてしまった ものすごい速さでリリィの首が回り、エイジの胸倉を掴んで迫ってきた 「え、エイジ!? そんなに……そんなに金髪がいいのかっ。そんなにあの高飛車女がいいのか!?」 「り、リリィ?! お、落ちつくッス。誰もそんなこと言ってな」 大きな目の端を吊り上げてエイジを凝視し、怒ったように声を上げるリリィは尋常じゃなかった 目じりには涙まで滲んでいる 「ちょっ、リリィ?」 もう一度声をかけると、リリィはハッとした様子で手を放した 「~~っっ!」 顔が見る間に真っ赤に染まっていって、すぐにエイジから顔を逸らしてしまう その反応が不思議で、もしかしたら熱があるのかもと顔を覗きこもうとしたら、蹴られた 「どうしたんスか……」 耳まで真っ赤になったリリィを心配するエイジ。それを笑顔で眺める司 この後どうにか落ち着いたリリィなのだが、何故かエイジは「お前が悪いんだからな!」と目一杯怒られてしまったのだった
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