愉快なきみ達

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というやり取りはさておき、エイジたちは三人で商店街に来ていた 星の欠片は、夜になると現れる 冬になるにつれて日が落ちるのも早くなり、6時にはもう暗くなる となれば解散して再集合するよりも、星の欠片が出る時間帯まで一緒に時間を潰していた方が都合がいいのだ 「見ろエイジ、猫だぞ」 「見てみてエージくんネコミミー」 店先のクレーンで遊んでいたリリィと愛流が、隣の本屋を覗いていたエイジの元に駆け寄ってきた それぞれに黒猫のぬいぐるみと、何故かネコミミを抱えている 「はいっ、プレゼント」 「なんでッスか!?」 そして何故かネコミミを贈られてしまった 「だって、エイジくんネコミミ似合うじゃん。正体猫だし」 「猫じゃないッスよ! オレは見た目も中身も人間ッスよ!」 心外な。エイジも結構気にしているのに 魔法少女たちが集うこのゲーム。当然参加者はみな女の子 その唯一の例外であるエイジは、魔法少女には付き物の変身に際して何故か猫に変身してしまうのだ だからといって普段から猫扱いされるのは断固絶対 「猫だろ。にゃーって」 笑顔のリリィにそう言われてしまった ぬいぐるみの前足を動かしてそう言われると、なにも言い返せない 「……あれ。エイジさん?」 その時、リリィ達の後ろに見知った人物の姿があった
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