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果たし状に記されていた場所に、エイジたちはやってきた
街の中心から少し離れた高台である。すぐ隣には、先程いた所よりも大きな公園があった
「星キレイだねー」
「ですね。しばらくは夜も晴れが続くそうですから、毎日見えますよ」
「あ、じゃあ流星群も問題なく見れそうッスね」
「星なんて、どうでもいいだろ。それより上之宮はどこだ」
せっかく三人で空気を変えようとしていたのに、リリィはお構いなしだ
すでに戦闘スイッチが入ってしまっている。ぬいぐるみも鞄の中だ
果たし状には高台で待つとあった
書状の送り主である少女の姿を探して、エイジも辺りを見回した
「どこを見ているのかしら。こっちよ」
夜の静けさに、凛とした声が透き通った
上からだ。そこには展望台がある
振り向くと、月明かりに照らされ声の主はそこにいた
見覚えのある金髪と、リリィに負けず劣らずに意志の強そうな眼
白穂純の生徒会長。そして敵対する魔法少女。上之宮玲菜
玲菜は腕を組むと対峙する一同を見下ろす
「またお会いしましたわね、鑪帆の皆さま。御機嫌よう」
そうしてスカートの裾を摘みあげて優雅に一礼した
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