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二人が鍔迫り合いで争う一方、愛流は一直線に星の欠片に向かっていた
しかし突然飛来した火の玉に進路を塞がれ、立ち往生させられる
「炎弾。悪いですけど、ここは通せません」
開いた本を片手にひかるが立ちはだかる
「むう、どうしようかなぁ」
最も魔法少女らしい愛流はそれに唇を尖らせた
一応魔法のステッキを持ってはいるが、あれは衣装の付属品。つまり飾りだ
実は愛流に攻撃手段はない
こっちが膠着すればあっちが動く
「おりゃあぁぁぁあ」
リリィが強引に玲菜を振り払い、さらに一段深く接近してバットを振り下ろした
「そんな大振り、避けるのは容易いわよ!」
その力業を玲菜は跳び退ることで回避して、その手の剣を投げた
剣は空中で数本のナイフに変化しリリィに迫る
大振り直後のリリィは動けない。ここが出番だ
エイジの足元に猫サイズに縮小された魔法陣が展開し、エイジは消えた
というのは他人から見た状態だ
次の瞬間には、リリィに当たるはずだった光ナイフを全て口にくわえて着地する
途端に次撃を繰り出すリリィと、口惜しそうに眉をひそめて応戦する玲菜
これが出会って数日のコンビネーションだ
エイジの力──魔法はスピード。速くなるだけの力
対してパワータイプであるリリィとは相性がいい
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