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一夜明ければ、普通の学園生活である
しかし今日に限ってエイジの身に異変が起こった
朝のまどろみの中にいたエイジは突然襲ってきた衝撃に目覚めさせられた
上に何かがのしかかっているような重量を感じる。エイジはとりあえず訊ねた
「なぜ、いる? ……ッスか」
「起こしに来てやったんだぞ。ありがたく思え」
エイジの腹の上には、相棒の少女が笑顔で乗っかっていた
「突然だとそりゃビックリするッスよ」
「でも目が覚めただろ? お前のおかーさん優しいな」
朝。リリィの襲撃から半刻ほど経って通学路である
制服で訪れたリリィはちゃっかり朝食まで食べてしかもエイジの家族と異常なくらい打ち解けていた
家族といっても自然なくらいだ
むしろエイジが起きるまでに何があったのかの方が気になるところである
「おっはよー! エイジくん、リリィちゃんっ」
校門へ向かう道の脇道から愛流が現れた。相変わらず朝から元気なことだ
「おはようッス、愛流。今日も元気ッスね?」
「そりゃーもちろん! なんたってこの元気がわたしのトレードマークだからね!」
「ただうるさいだけだろ」
そんな会話をするうちに校門をくぐって、毎度お馴染みのマスコット目当ての人だかりが出来る
なんだかいつもより多いような……
「おい、エイジ! と神崎さん!」
その疑問を解消しうるだろう級友が姿を見せた
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