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「まさか、Jリーグカレーでも食べたんじゃないっすか??」
Jリーグカレー:コク深い甘口、昔のCMが印象的で主に低年齢層に人気を博していたカレー、食べるとサッカーが上手くなるがその副作用としてラモスになってしまう。
「喜多村、真面目に聞いてくれ。」
「はい…。」
ふざけてしまって本当に申し訳ありません、Jリーグカレーを作ってる人にもラモスにも謝意を表します…。
「君は誰かに尾行されている、ちはやではなく君がだ…。」
急に何か話がシリアスになった、俺ともども読者様がこの急な展開についてこれているか心配でなりません。
いや、ですがそれよりもまずは我が身の安全を確保することが先決、真面目に綾乃さんの話を聞きましょう。
「あ、ていうかじゃあちはやが迂回してたのは……。」
「そ、それは関係ないと思うが、まぁ…私のように気配を察知することは出来ないからな。」
でしょうね、というかそれなら綾乃さんは気配とやらを察知出来るんですか…。
何というか想像通りというか、人間離れした技なのに何か納得している自分がいて怖い。
まぁ…帯刀して街を歩くような人がただ者ではないのは俺でも分かることだが。
「だから気を付けた方がいい、尾行している者はまだこの近くにいるようだ。」
「………。」
え、なにそれ怖い。
「何かあったら私に連絡する事、あと今日は送っていこう……ちはやを送ってくれた礼だ。」
まぁ……送ったというよりただ一緒に帰っただけですし、それに危うくちはやを変な事に巻き込む所でしたよ。
「遠慮しときますよ、それだと綾乃さんを巻き込む訳には…。」
俺が断ると一瞬不思議そうな顔をしたが、またいつもの不敵な笑いで俺の頭を撫でた。
「ふふ、心配してくれるのか…だが私も武道家の端くれだよ、少なくとも君よりは強い。」
それはそれで……何か悲しい。
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