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「……………。」
「な、なぁ…。」
どれ程無言で歩いただろうか?そんな空気に耐えかねて、俺はついに口を開いた。
「はい、どうかしましたか?」
どうかしましたもくそもあるか、いきなり初対面の人間に告白された俺の動揺も知らないで…。
大体告白するにしたって何故に俺をチョイスしたんだ?ウチの高校にも俺なんかより良い奴がいるだろうに…。
「え~…サトコさん?」
「誰ですか、それ?」
「いや、誰ってあんただろ?」
「あぁwサトコって偽名ですよwwペンネーム的なwwサーセンwww」
今までの丁寧な喋り方とは一転、謝る0なペンネーム・サトコは何故か俺の横で、俺を嘲笑するようにそう言った。
なるほど偽名ですか、どういう意図かは知らないが新世界の神もびっくりだな。
「それで、本当の名前は?」
「江戸川コナン、探偵さ………ペロペロwww青酸カリうめぇwwww」
「はいはい、じゃあもういいよ、工藤新一で……。」
この子ちょっとやばいかもな、あの……何というか……特異な世界の住人というか?
「スルースキルもあるんですね、生きるでは何の役にも立ちませんけど。」
「あぁ~、はいはい…。」
この時点もうすでに話など毛頭聞いていません、かつてない程適当に答えていました。
「やっぱり気に入りました!!私と付き合ってくれますね!?」
「あぁ~、はいはい…………………………………はぁ?」
人の話をちゃん聞けと先生や親などに言われ続けてきた俺でした、その言葉の大切さを今改めて知りました。
「やりました!これで私が彼女です!」
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