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「目が澄んでてとても綺麗なんだなぁって。メガネ、外した方がいいですよ。髪も少し切って…ん~そうだな、肩くらいに。で、ナチュラルメイクしたら、美人外科女医に変身しますよ!」
そんな風に言われた事は今まで一度もない。どうしたら綺麗になるかなんて教えてくれたのは彼が初めてだった。
「私が…綺麗?」
「えぇ、僕は魅力的な方だと思ってました。でも、もっと綺麗になると思います」
その一言で、早速次の休みにメガネをコンタクトに変え、髪を大胆にカットした。
彼が言うように、それだけで少し垢抜けた女が鏡の中に存在していた。
嬉しくなった私は、何年ぶりかに化粧品を買い揃え、今風のメイクの仕方を店員さんに教わったのだ。
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