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「じゃ、じゃあ一口ちょうだいね!」
そう言ってアクルがお店の方を指さすと、ミリアはパァッと目を輝かせた。
超弩級穿徹矢二発目直撃。
フィー!フィー!という警告音が鳴り響くが既に回復不可能な所まで壊れていた。
「こ、これください!」
ハァハァ、とアブナい呼吸をしながら店主に小銭を渡すアクル。
王女であり有名人の来訪に驚きつつ、荒い息づかいにドン引きしながら店主は菓子と釣り銭を返す。
握り拳より少し小さいくらいの菓子。
人間が作った物で、確か『マシュマロ』と言った気がする。
アクルはその柔らかい菓子をミリアに手渡した。
「わ~!美味しそ~!」
ミリアが更に目を輝かせる。
『美味しそうなのはミリアだよ~』というセリフを必死に胸の中だけに留めるアクルはそれでも矢張り、鼻血を噴きそうになるのだった。
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