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朝礼が終わると、二人は専務に呼び出された。
「どうだ?会社の雰囲気は?」
ニコニコと人のよさそうな顔で、ほほ笑む専務に、相田千夏はすかさず、
「はい。活気があって、みなさん生き生きとしていると思います。」
と答えた。
愛は、自分が言おうとしていた事を、先に言われたせいで鼻白んだ。
そんな、愛の表情を知ってか知らずか、専務は話しを続けた。
「二人とも、これから我が社の社員として頑張ってほしい…相田くん。」
「はい。」
「君はキャリアを買っている。それ同等、もしくはそれ以上の働きを期待している。」
「はい、頑張ります。よろしくお願いいたします。」
千夏の表情が、一瞬厳しくなったのを、愛は見逃さなかった。
専務は、愛の方に目を移すと、
「市ノ瀬君、君はまだ社会経験がない。君がこれから、我が社で飛躍してくれる事を期待して採用した。」
「はい。頑張ります。」
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