1月29日 夢

2/3
前へ
/20ページ
次へ
僕の住んでる地域には大きな洋風の舘があった。 正直、とても興味がある。 今までで数人の行方不明者も出しているから。 『ちょっと遊びにいってきま!』 「これ!待ちなさい!」 家を飛び出した僕の後ろからおばあちゃんの声が聞こえたけど、そんなものは無視して洋風の舘へと向かった。 洋風の舘へ着けば、その圧倒的な存在感に怖じ気ついたけど、探検するだけだ。 大丈夫だろう。 大きな問を通り抜け、僕は敷地に侵入した。 玄関の扉に手をかけたとき、 しゅぅ… 『……?』 そのノブが持っていた熱が感じられて、それでも僕は気にしなかった。 中に入れば、豪華な装飾が施されたホールがあった。 いくつにも道はあったのに、僕は迷わず二階へ登って行った。 一つのドアを開ければ、その部屋には手の込んだ、かなり豪華な食事が並んでいた。 でも、何故か、僕はそのテーブルの下に潜り込んだんだ。 まるで、何かから隠れるみたいに。 人が入ってきた。 二人。 テーブルクロスがながいせいか、僕からでは足しかみえない。 二人が椅子について、ほんの数秒のことだった。 男の悲鳴と、何かを砕く音、そして、咀嚼する音。 僕は、耳を塞いで目をギュッと瞑りながら、その恐怖に耐えた。 脳裏に浮かんだのは、前に椅子の後ろに隠れて見つかった様子。 食べ終わったのか、コツコツとテーブルの周りを歩いている。 「なるほど…今回は少し頭を使ったようだな。でもな… 二度も同じ手が効くとおもうな餓鬼ぃぃい!」 『いやぁあ゛ぁ゛あ゛!!!』 僕の頭を手が捕らえた。 パニックになった僕は、何故か知ってたんだ。 今なら、入ってきたドアが開くことを。 テーブルの下から飛び出して僕はドアノブに手をかけた。 ドアノブ自体が持っている熱に手が焦げるのを感じながら。 開いた! 僕は部屋を飛び出して、左へと走っていった。 でも、僕は覚えていた。 このまま逃げても、捕まって食べられることが。 かくなる上は… 僕は窓の外をみた。 可笑しいな。 僕が居たのは二階なのに。 窓の外は5階もしくはそれ以上の高さだった。 意を決して僕は窓の鍵をあけ、窓を開く。 すぐそこにあの男が迫ってた。 .
/20ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加