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ようやく落ち着いたクリス。
「んじゃ…他に何か手がかりはないの?心当たりとかさ?」
若干投げやりになってきたクリスにビビりながらも、アレックスは答えた。
「ないかな…。まず声が聞こえてきたタイミングもアバウトだし、声を聞いた日…それより前だって変わった事は一つもないよ?」
「そっか…」
完全に行き詰まる二人。だがキョウコは案外冷静だった。
「なら…アレックス君が寝てる瞬間にクリスさんが心を見るのはどうですか?」
「「なるほど……ってえぇぇ!?」」
二人は声を荒げて叫んだ。
二人が考えた事…それは『今日の夜に一緒眠る』だったからだ。
だがキョウコは一人だけ冷静だった。
「アレックス君がカイ君あたりに言って、夜に部屋を開けてもらうか…後は夜にはリサさんが帰ってきますし、テレポートで鍵を開ける事もできますし。でもやっぱり二人が驚くのも無理ないです…夜は出歩けない決まりですからね」
その答えに全身の血の巡りが早くなったように、急に恥ずかしくなる二人。
「そ、そ、そうだよね…その手があったね~クリス?」
「や、や、やっぱり…キョウコは頭がいいんだね~アレックス?」
「?」
二人の会話に付いていけてないキョウコだった。
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