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「う…うぅ…」
物音に起きたのか、アレックスが上半身だけを起こしながら言った。
「カイ…クリス…」
まだ寝ぼけているのか言葉と表情が空である。
「また聞こえたのか?」
カイはすぐに自分の疑問をアレックスに話すと、徐々に意識がはっきりしてきたアレックスが思い出したように話をする。
「聞こえた…また『助けて…』って。誰かが僕に助けを求めているのかな?」
「それはわからないけど…これを見て」
クリスはアレックスに先ほどの絵を見せた。
食い入るようにアレックスは絵を見るが…やはり心当たりはないようだった。
「アレックスがわからないんじゃ…また振り出しだね?」
「あぁ…だがアレックスは【注意】する事はできる。とにかく…毎日を気をつけて生活するんだ」
「…分かった」
謎は解けるどころか深まってしまったが、心配してくれる仲間に感謝するアレックス。
そして…声の正体が解らぬまま3日が過ぎた。
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