Xー導かれる声

5/20

320人が本棚に入れています
本棚に追加
/138ページ
暖かい日の光…。 「はぁ~…眠いな…」 「キキ?」 「うん…昨日も寝れなくてさ…ごめんねアル。アルまで寝れなくなっちゃったね」 学園の屋上に仰向けになるアレックスの胸に、同じポーズで仰向けになるアル。 アレックスは悩んでいた。 最近全然眠れない事に…。 「なんか毎晩変な声が…聞こえてさ…。なんなんだろう?」 「キキキ…キキ?」 顔を上げ、首を傾げながら、話を聞くアル。 「心配してくれるの?ありがとうアル。僕も…アルにばっかり愚痴言ってもなぁ。アルも僕が何言ってるか分かってないのに…」 アルはまた首を傾げる。 何を言ってるかわからなくても、主の心配をする優しいアルに、アレックスもどこかホッとしていた。 「校長先生に相談…ってダメだ。校長先生はリサと【個人面談中】だった…カイ達にも相談できないしな」 「キキキ…!!」 急にアレックスから離れて、屋上から飛び出したアル。 「ちょ、ちょっとアル!?どうしたの?…待ってよ!!」 釣られるようにアレックスも屋上を飛び出した。
/138ページ

最初のコメントを投稿しよう!

320人が本棚に入れています
本棚に追加