愚かな勇者の話

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 僕が勇者で僕の嫁が一緒にいる世界、とか。  ちょっと安直な気がするが、体験版なら丁度いいだろう。 「そのお試し期間、やってみようかな」 「畏まりました」  そっと、異世界商人の指が僕の胸を突く。  え、何が――?  僕は床に落ちること無く、そのままどこかへと沈んでいってしまった。
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