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左手の方がどうなっているのか、
確認はしなかったし、
したくなかった。
次の部屋に入ると、
今度は右手に地球儀があり、
左手にはまた寝袋があった。
僕は足早に紙切れを拾うと、
そこにはこうあった。
『3つ与えます。
ひとつ。右手の地球儀を壊すこと。
ふたつ。左手の寝袋を撃ち抜くこと。
みっつ。あなたが死ぬこと。
ひとつめを選べば、出口に近付きます。
あなたと左手の人は開放され、
その代わり世界のどこかに核が落ちます。
ふたつめを選べば、出口に近付きます。
その代わり左手の人の道は終わりです。
みっつめを選べば、左手の人は開放され、おめでとう、
あなたの道は終わりです』
思考や感情は、もはや完全に麻痺していた。
僕は半ば機械的に寝袋脇の拳銃を拾い
撃鉄を起こすと、
すぐさま人差し指に力を込めた。
ぱん、と乾いた音がした。
ぱん、ぱん、ぱん、ぱん、ぱん。
リボルバー式の拳銃は6発で空になった。
初めて扱った拳銃は、
コンビニで買い物をするよりも手軽だったよ。
ドアに向かうと、鍵は既に開いていた。
何発目で寝袋が死んだのかは知りたくもなかった。
最後の部屋は何もない部屋だった。
思わず僕はえっ、と声を洩らしたけど、
ここは出口なのかもしれないと思うと
少し安堵した。
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