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「隼人、オレと別れて欲しいんだ」
「…………え?」
「だから、オレと別れて」
ニコニコと可愛らしい笑顔で貴方が言うから。
これは悪い夢だとしか思うことができなくて。
【ロスト・ラブレター】
日の出ている時間も長くなってきた春の昼下がり、十代目はオレの自室へと訪れられた。
俺達はちょうど9年ぐらい前から付き合っている。
告白したのは俺からだった。
いつも一緒にいるだけで嬉しい気分になって笑顔が見れるだけで幸せだったが、それだけで我慢出来なくなり。
軽蔑されてもいい、たとえこの関係が崩れても仕方ないと思い、告白をした。
そしたらあろうことか貴方はオレも好きと言う。
・・・・・夢を見ていると思った
嘘だ、と思わず口から出た。
そんなオレを「嘘なんかじゃないよ」と抱きしめてくださった貴方の優しさに
オレは思わず泣いてしまった。
――――幸せすぎて、泣いてしまった。
それなのに
…………こんなことを言うなんて。
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