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「………何て言いました?」
オレは敢えて聞いてみる。
けれど貴方は表情を変えずに、
「オレと別れて」
もう一度、そう繰り返す。
「・・・・・なんでです?」
「・・・・ずっと思ってたんだ。ホラ、俺たちボスと部下っていう立場だろ??そーいうのマズイと思うし・・・・男同士だしね」
「そんなの・・・・・今に始まったことじゃないじゃないですか!!・・・・・・・なんで!!・・・今更っ」
泣きそうになり、語尾が震える。オレは貴方の肩をつかみ揺らす。
「オレ何かしましたか?!言ってください!!直しますから―――「嫌いなの!」
「!!!」
「隼人なんか…嫌いだよ、も、辛いんだ……だから、別れてよ」
「そ……んな…」
ショックでその場に崩れ落ちてしまう。
「ッ!!嫌です!!」
つい大声を張り上げてしまう。
「オレは十代目、貴方に永遠の忠誠と愛を誓いました!!」
「獄寺君」
――――“獄寺”と呼ばれた。
驚いて顔をあげる。
名字で呼ばれるなんて、何年ぶりなんだろう・・・・。
そんな・・・・他人行儀な言い方。
「命令だよ、獄寺君」
――――――別れて
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