第一章

4/4
前へ
/5ページ
次へ
命令と言われれば、オレはもう何も言えなかった。 遠くで扉が閉まる音がする。 閉まる直前に“さよなら”と、言われたような気がしたがよく覚えていない。 その時はもう...... 何も考えたくなかった。 ******* それから、貴方は俺のことを『獄寺君』と呼ぶようになった。 ファミリーの中で呼び方が変わったことを不思議に思ったヤツもいたみたいだが、どーでもよかった。 それと・・・・ 貴方のオレへの接し方はがらりと変わり、貴方はもう・・・・ 俺を“右腕”としか見ていなかった。 話すことといえば仕事の事だけ。 オレも、努めて右腕らしく振る舞った。 ・・・・・そうじゃないと、 貴方を見るたびに泣きそうになるからだった。 本当に、もう元の関係に戻ることは出来ないんでしょうか・・・・? .
/5ページ

最初のコメントを投稿しよう!

31人が本棚に入れています
本棚に追加