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せっかく会いに来たのに行方不明って、いえ…
これは考え方を変えればチャンスかも!
私が華麗に音矢を救えば(ついでにバカ女も)
音矢は私に感謝しつつ、私にラブラブになるはず!
「よぉしっ!お前、何か手がかりは無いの?」
私はラップ警官を指差し、かなり偉そうに言う。
「NOだぜっ」
だが、ラップ警官はナイスな笑顔を浮かべ言う。
その顔は、はっきりといえば殴りたくなる顔
なのだけれど、運転中はやめておこう。
「ぐぐっ、何かあるでしょ!出し惜しみしないで言えっ」
殴るのを我慢し目一杯、殺意を込めた睨みを喰らわせる。
「は、ははは…まずは着いてからにしよう、か」
「…ふんっ」
私の睨みが聞いたかラップ警官は、顔面蒼白にり歯をギシギシと鳴らす
そして一秒でも早くこの空間から抜け出したいか、サイレンをならし
アクセルを強く踏み、目的地へと急ぐ。
ラップ警官の見事な走りで目的地へとものの数分で到着。
「ここが二人が暮らしていたアパートです」
「ご苦労、ほら行くわよ」
「ほわっ!?お、俺もですかっ」
「当たり前でしょ、ほらさっさと行く」
「うぅ、分かりましたで~す」
さっきのパトカー内で見せた鷺ノ宮の迫力にビビったのかラップ警官は
敬語を使うようになり、鷺ノ宮の言うことには逆らえなくなっていた。
偉そうに胸を張り歩く鷺ノ宮、すぐその後ろを捕まった犯人のように
トボトボと歩くラップ警官。
「ここが部屋で~す」
「KEEPOUTね…」
ドアには事件現場でよく見るKEEPOUTと書かれたテープが何枚も張り巡らされていた。
テープを破りドアを開け中へ入る。
「…あぁ!!」
「どうしたですかっ!手がかりです…か…?」
何かを指差し大声を上げる鷺ノ宮、それを見たラップ警官は頭にハテナを浮かべた。
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