戦うお嬢様…戦慄の歌

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ふむふむ…密会ってこんな感じなのかぁ。 二人は闇に紛れ上手く倉庫中に侵入すると、ちょうどマッドファミリーの 密会が始まるところだった、二人は奴らの死角にあたる荷物の裏に隠れ 様子を伺う、するとマッドファミリーの面々は楽しげに酒を飲みかわし まったく笑えないアメリカンジョークを飛ばす、これがマフィア?と思えるくらいアットホームだ。 あ~ぁ、なんかガッカリ、麻薬の引き渡しやバカな手下の処刑とかしてると 想像してたのに、これがマフィアか…正直幻滅したわね でも、あんな奴ら相手なら楽勝かも、よし! さらに瞳に力が入る鷺ノ宮。 「もう帰るですよ、ガール…見つかったら、ガ、ガールっ!」 緊張が限界を迎えたかラップ警官は、鷺ノ宮を連れ倉庫から逃げようと したのだが、ラップ警官の横に鷺ノ宮の姿は無い ラップ警官は大きな白目を見開きキョロキョロと辺りを見回す すると目的の人物を見つけた、見つけたのだが… 「…な、なんてバカな真似を…」 「おいっ!貴様らに聞きたいことがあるっ!」 楽しげに談笑中のマッドファミリー達の真っ正面に立ち 1番立派な椅子に偉そうに鎮座するボスらしき男性に向かい、人差し指をビシッと指差し 強気な態度で言う鷺ノ宮。 その瞬間、まるで時間が止まったかのように静まり返る マッドファミリー達は不思議そうな表情で鷺ノ宮を見つめる だがただ一人、ボスらしき男性だけは、面白い物を見たような感じで笑い声を漏らす。 「くっ…くく、はぁはっはは」 その笑い声が引き金となり、不思議そうな表情を浮かべていた ファミリー達も高笑いをし始めた。 「なんなんだ、このお嬢ちゃんは?」 「道にでも迷いましたかぁ?」 「ほらガキはお家帰って寝る時間だよ」 と一同は鷺ノ宮をバカにするように言う そして一人の男が鷺ノ宮の頭に手を乗せた瞬間 その場から笑い声は消え失せる。
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