戦うお嬢様…戦慄の歌

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二人がアメリカに行って二年か。 「…あ~ぁ、今頃なにしてんのかな」 都心にそびえ立つ巨大なビルディングの最上階 全面ガラス張りの大きなフロアに椅子と机が一組あるだけの部屋 その椅子に深く腰掛け、机にぐたぁ~っとだらし無くふて寝する、金髪ツインテールの女の子。 「暇ぁ、暇っ、ひっまっ!」 女の子は両手を上下に動かし机をバンバンと叩きながら、変な歌を歌う。 そう、彼女こそ世界的大企業、鷺ノ宮グループの次期頭首 そして伝説の戦士、レイヤーズの一人でもある 鷺ノ宮 妃奈。 (さぎのみや ひな) 彼女は二年前の事件が終わった後、音矢を追いかけアメリカ行きを強行するが 執事の田中と父親の妨害工作により、アメリカ行きは叶わず 高校を卒業したのをきっかけに父親の仕事を手伝う事になる そして現在、彼女は鷺ノ宮グループの広告塔という役職につき パーティーでの接客やCM出演などの仕事をしているのだが 本人にしたら、パーティーでの愛想笑い、CM撮影での監督からの馬鹿なリクエスト すべてがウンザリ、退屈でしかないのである。 「…アメリカ、行こうかな」 うん、そうしよう。 いままではお父様達の妨害で無理だったけど、今なら行けそうな気がする。 ちなみにこれまでの妨害工作とは。 私にSPなどを付け見張らせたり(これは私が倒したから問題無し!) 空港や港を買収し、私を飛行機やフェリーに乗せないようにしたり(これには困った) 揚句の果てにはアメリカに行くなら、父を倒してから行けと言われ(意味不明だった) だから私はアメリカ行きを延期させた。
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