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気が狂いそうな毎日だった
冷たい銃口を額にあて
引き金に手をかける
何度も何度も繰り返しては
震える手から銃が落ちる
ただ逃げたかったこの現実から
気付けば体は傷だらけ
自分の存在証明
刻んだタトゥー
穴だらけの耳
痛みなんかなかった
体より心の方が痛かった
日に日に腐ってく自分に
見て見ぬ振り
煙草に火をつけ
深く息を吐く
粉々に砕いた鏡の破片に
薄く笑う腐った俺が写っていた
もう一度銃を手にとり
引き金を引いた
薄れる意識の中
道化師が笑っていた
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