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シンっと静まりかえる
凍てつく寒さが
体温を奪っていく
空を見上げる
ちらつく雪
辺りを白に染めていく
一面広がる銀世界
どんどん降り積もっていく
吐く息は白い
白が支配する
木々が揺れて
雪の粉を降らせる
その姿に魅せられる
このまま
どこまでもどこまでも
遠くへ行ったら
何処へ行くのだろう
白の絨毯の上を
どこまでもどこまでも
歩いていったら
何が見えるのか
切り倒されてしまった木々に
雪が降り積もる
それは
新たな誕生なのか死を意味するのか…
静寂が包む
声にならない
声で叫ぶ
決して
誰にも届かない
朝になると
雪は太陽に溶かされる
本当は
幻だったのかと思う程に
跡形もなく消え去る
誰の心にも
焼き付ける事ができなければ
存在は無に
誰か一人だけでも忘れないでいてくれれば
それが生きた証
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