22人が本棚に入れています
本棚に追加
「あ……丁度いい所に!ねぇ、上之宮さんがどこにいるか知ら━━━━」
「知らない!」
「へっ!?━━ッわ!」
普段からは想像の出来ぬ愛流ちゃんの見幕に、思わず身を引いてしりもちをついてしまった。今日の彼女は、どこかおかしい。
「愛流……ちゃん?」
「あっ!ごっ……ごめん……急に怒鳴ったりして……疲れてるの、カナ?えへへ」
しまいには、愛流ちゃんは愛想笑いまで始める始末だ。なんとなく自分が悪いような気がするので、謝ろうと頭を下げた。
「僕の方こそ、ごめん」
「なんでひかるちゃんが謝るの?」
「いや、なんとなく悪い気がしたから……」
(そこまで分かってるなら、私の気持ちくらい読み取って欲しいな……って、欲張りかな?)
最初のコメントを投稿しよう!