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「なーてった。何部入るんだ?」
お昼休み。
弁当も食べおわり、宮本誠司・真宮哲太・千葉大飛の三人は教室でおしゃべりに興じていた。
昨日の午後、新入生歓迎オリエンテーションがあり、そこで部活紹介が行われた。
そして新入生は今日から部活を見学したりして、入部したりしなかったりする事になる。
「今日からだっけ?」
宮本の問いに、哲太が質問で返す。
「おーよ」
宮本は短く応じる。
「おれはサッカー部行ってみようかなって思ってるよ」
「ふーん。大飛は?」
「バスケ」
大飛が端的に答える。
「バスケ?」
宮本がただただ聞き返す。
「バスケ」
大飛が軽く頷きながら言う。
「バスケぇ?」
宮本が変な顔をする。
「バスケ…」
大飛が疑問に思いながら宮本を見る。
「バ~ス~ケ~??」
宮本は今にも笑い出しそうだ。
「何だよ?」
大飛は顔をしかめて言って。
「べっつにぃ~」
宮本は実に面白そうに言った。
「ちっちゃくねーぞ!!」
千葉大飛。身長148cm。
先週行われた身体測定で確かめ済み。
「誰もそんなこと言ってませ~ん」
宮本が言う。
確かにその通りだ。
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