始まりの章

3/4
前へ
/23ページ
次へ
【鬼の子】と言われても、 理不尽な暴行と罵詈雑言にも涙は流さなかった。 母が居たから、、、 父は異端者として処刑され記憶にも無かった。 母と何も考えずに踏んだ女性の銅像。 母の歪む口元と下品な笑い声の元に何度も踏んだ。 悪い事をしてるだろうと不安に成るが、母が頷くのでただ踏むだけ、、、 耐え難きを耐え 忍びがたきを忍ぶ 母の事を考えながら、 向かう先は遠く離れた友人の元。 『お前は【他人】を信じられないだろう?俺の父ちゃんは他人をお金でしか動かないと言うし、お前は見た目だけで虐めを受けている』 僕は何も言えずに頷いた。 『俺は少し離れた所に引っ越す。だけど、もしお前が困ったら何時(いつ)でも頼れよ【友】として俺が助けるから』 黒目。真っ直ぐな視線。 『約束だからな。』 遠い七つの記憶。
/23ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加