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『正義?正しい事?それは口に出した瞬間から正義でも何でも無くなるですよ?!』
父は更に笑いながら言う。
『どれ程に大切な娘さんか解りませんが、貴方の元では六両の命ですから、安い命ですね。』
只、頷き震えるおじさんを俺は見下ろして居た。
父は『さぁ、成雅は娘を此方に連れて来なさい』っと、混乱する俺に命令を出した。
娘。月明かりに照らされて固まる自分と同い年位であろうその子に手を伸ばした。
手。冷たく痩せた感触を引っ張り連れて歩く。
刹那。其まで動かなかったおじさんが父に殴り掛かった。
しかし、痩せた男の腕を父は掴みねじあげた。
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