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松田が本当に不良じゃないのかどうかとか、そんな事はどうでもいい。
今集中すべき事は!
いかにして電車に振り落とされずに目的地まで到達するか、という点だが……
これは簡単に解決した。
「おい!藤崎!こりゃあいいぜ!めちゃくちゃ楽チンだぁ!!」
俺は声に反応し、横にいた松田の方を振り向くと、そこには自分の考えを遥かに超越した世界が、眼に飛び込んできた。
ば、バカな……
荷物を置ける金網に寝転がっているだとぉ!!!!!?
な、なんて迷惑極まりない行為……
あれじゃ他の人が荷物を置けなくなる……
荷物を持つ手が限界を迎えてしまったら、もはや荷物を見捨てるしかない……泣く泣く荷物を奈落に落とす事になる……
松田……俺はお前を見誤っていた……
お前は……やっぱり不良だった……
さすが『ごくせん』のエキストラに出演していただけの事はある。
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