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ガタン!
電車が発車し、車内に再び恐怖が舞い降り始める。
「うう……後一駅なんだ……大事な接待が俺を待っているんだ!!こんな所で死んでたまるか!!」
隣にいたサラリーマンが涙を流しながら叫んだ。
みんな、思い思いに事情があるんだ……。
この電車に乗るほど、自らの使命に尽力を注いでいるんだ。
俺だって、そうだ。
遅刻だけは免れなければならないんだ!!
そのためなら……命を賭けてもいい……。
自然と、吊革を握る手に力がみなぎってきた。
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