主役嫌悪

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魔物の出現である。 魔物を説明するにあたって、まず人類が魔法を行使出来る様になった原因を説明しなければならない。 回復した地球の大気には魔粒素(まりゅうそ)と言う成分が含まれていた。 原因は『核による大量の放射能が何らかの影響を与えた』が有力な説とされているが解明はされていない。 この魔粒素、大気中に含まれている事から地球上の全ての生物が呼吸と同時に体内へ取り込んでいる。 この取り込まれた魔粒素が魔法の元。 取り込める量に個人差があるが、自身の取り込める限界までいくとそれ以降は吐き出す息と共に排気される。 しかし稀に必要以上に魔粒素を取り込んでしまう個体がいる。 それはやがて生体を変態させ、凶暴化する。 それが魔物だ。 魔物は年々増加した。 2686年、遂に魔物は大量発生した。 各地で相次ぐ魔物の被害。 魔法で抵抗するも人類はまたその数を減らしていった。 再び訪れた人類の危機を救ったのは、他でもない人類自身だった。
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