主役嫌悪

5/7
前へ
/111ページ
次へ
「以上がこの地球の大まかな歴史だ。高等部の3年なら知ってて当然だが、新学期の復習テストの範囲だからもう一回見直しておけよ」 黒板の前に立った男性教師が教卓に教科書を置きながら言った。 周りの生徒を見てみると大半は眠そうな顔をしている。 僕もその内の1人だけど……。 歴史の授業ってどこもこんな感じでしょ? 教師が喋り終わるとタイミングよくチャイムが鳴った。 「じゃ、今日はここまで。来週はテストだからな」 念を押して教室から出て行った教師を見送って、僕は次の授業の準備を始める。 次の授業は外のグラウンドでやる戦闘実習だ。 僕はある理由で戦闘学科を選択した。 ふと自分の人生を振り返ると中々苦労した思う。 「あ~、終わった、終わった。疲れたぜぇ」 自分の人生を何気なく振り返っていると、嫌な声が聞こえた。 「疲れたって……、あんた寝てたじゃん」 「睡眠学習してたから疲れたんだよ。つか、次の授業、戦闘実習だろ? 面倒臭せぇ」 それからもツッコミをいれた少女と話しながら教室を出ていった。
/111ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1084人が本棚に入れています
本棚に追加