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グサッ!
「ぐっ!!」
「グハッ」
「ヴッ!ガハッ」
バタリと倒れる人達。
もう生きてはいない。
「…幻覇(ゲンハ)何の用だ?」
青年の周りには死体しかなく、誰もいない。
だが、暗闇に話しかけた。
幻「いや~流石だな。響(キョウ)」
響「何がだ」
冷たく答えると幻覇はニコッと笑い言った。
幻「ざっとみて15人は居んのに瞬殺とは流石だな~と思ってな?」
響「この世界だ。これくらい出来ないと生きて行けない…」
殺し合いなんて、この世界では当たり前…。
戦わなくては死んで行くだけ。
弱い者は生きる価値など無い。
ここはそんな世界。
「…まあ、確かにな。雑魚は消えて当然だしな?」
どんなに残酷なことも笑って言えてしまう。
狂ってる。この世界は狂いに狂っている…。
・・・・
この世界では当たり前なことを響は思っていた。
幻「響~そろそろ名前、教えてくれよ?」
響と言うのは本名ではない。幻覇もそうだ。
この世界は不思議なことに本名を知っているとその人を操れるのだ。
だからみんな本名を隠し、名前を偽るのだ。
響「…そんなのは随分前に忘れた」
幻「またまた~そんな嘘言っちゃって~♪」
実際半分は嘘だが、半分は本当だ。
本当の名前などずっと呼ばれていないから忘れかけている。
まだ、覚えているがな。
響「覚えていてもお前に教えるわけがないだろ」
幻「え~何で?」
響「死ぬからに決まっているだろう」
幻「まあね~だって響強いし、隙が無いからね~」
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