明日へ

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拝啓 寺崎繭様 とても涼しく穏やかなこの季節 久しぶりにお墓に花を添えました あれから2年 俺は二つ歳とったけど繭はいつまでも変わらない… 君がいなくたって何度も死のうって思いました でもたくさんの人に支えられて 今はなんとか元気にやってます それに繭と交わした最後の約束 守らなくちゃ 俺が生きなきゃ繭は生きられないんだから だからこれからも頑張っていこうと思います 君がいた証の為に… 追伸 繭に貰ったライター 今でも大事にしています もう火はつかないけれど… 晶はこのメールを繭に送った いつもなら宛先不明のメールが返信されるのだが、このメールだけは戻ることはなかった 天国の繭に届いたのかな… 「晶さん、なにしてるの~」 「ああ、ごめん さっ、行こうか…映美」 「うん」 さよなら 繭 ――――― 完 ―――――
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