悪ノ娘

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私には好きな人がいるわ。 私の国、『黄の国』ではない。 この国の男のルックスはみんなレベルが低すぎる。 私の好きな人は、海の向こうの国、『青の国』の国王よ。 一度あの人を目にしたときに、 「私に見合うのはあの人しかいない」 と、思ったのよ。 でも、その時以来目にしたことはないのよね。 「レン!どこ!?レン!」 「どうかしましたか?」 「あのね、欲しいものがあるの、買いに行って来てくれる?」 「承知いたしました」 そう、私にはほいしものがあった。 愚民どもの話が聞こえてきて、とてもおいしいお菓子が隣国にあると。 隣国は、『緑の国』。 そこまで行くのが面倒だから、レンに頼んだ。 レンは、私の専属召し使い。 私の頼みは絶対聞いてくれるわ。 だから私はレンが大好きなの。
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