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①…ヴォルグの落とし子について
ヴォルグの落とし子(以下、落とし子)とは、この国が生まれたときから存在する人々。
ごく稀な確率だが、血筋などではなく運命に選ばれて生まれてくる。
その肌には、蔓が這うような環状の紋様が刻まれ、その刻まれている部位には、不思議な力が宿る。(人により、紋様が現れる部位は様々)
それに加え、老若男女問わず強靭な肉体を持ち合わせており、「不死身」と揶揄されることもしばしば。
力は都度発動させるもの(潜在系)と、周期的に発動するもの(顕在系)の二種類がある。(ちなみに9割は潜在系。顕在系は稀である)
それとは別に、精神面に膨大な負荷がかかった時や強い絶望を感じた時、それらをトリガーにして"覚醒"する場合がある。
自己防衛が働く為なのか不明だが、一度覚醒すると自我を失い、敵味方関係なく周りの存在を殺戮しつくす。
昔はそれで村一つが滅んだという言い伝えが残っているが、あまり詳しいことは知られていない。
昔の伝承を信じている人々は、それを恐れ、落とし子達を幽閉・管理することにした。が、後の解放運動により、彼等は人としての自由と権利を取り戻す。
しかし、あまりいい目で見る者は多くはなく、関係が良くなるのは長い時間が必要だと言える。
また、落とし子が生まれているのはヴィッセル国のみであり、この国の環境か何かが関係していると思われる。(ヴィッセル人でなくても、この国で生まれた異族の者からも落とし子が生まれたとの報告があった)
彼等は何故、生まれ来るようになったのか…未だにそれが分かるものはいない。
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