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「行ってきまース」
何気なくドアを閉め、いつも通り、一時の別れを告げる。
変わらない速度で歩きだし、何も考えず、ただ学校に向かう。
当たり前の一日。
可笑しい所なんて何もないし、別に疑問に思う所なんてのもない。
ただ当たり前の毎日の中で、限られた時間を浪費して生きてる。
……さっきも言ったけど、おかしいところなんて何もないんだけどね。
今日の天気は、快晴のち快晴。
あのお天気お姉さんの予報はなぜか必ず当たるから、きっと晴れ晴れとした日になるのだろう。
毎日チェックはかかさない。今日の弁当も、オレが作った。
現代で言う所の草食系男子……イヤ、オトメンか? どっちでもいいけど。
とにかく、朝方は誰よりも早く起き、天気予報をチェックし、父さんの分の弁当も作る。
それが我が家の"いつも"だ。他人に、とやかく言われる筋合いはない。
歩き始めて……十五分は経っただろうか。中間地点に差し掛かる。
そろそろアイツが、出て来る。
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