遠見 深夜

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「……あ、おはよう。深夜君、宇佐見君」 「おはよう、マモル」 「よーっス!」  "小林 衛(こばやし まもる)"。  オレん中では、通称インテリメガネイケメン。  すげーよ? インテリとメガネと、更にイケメンのセットだよ?  席は、オレの後ろで、見た目通り、めっちゃ頭いいです。  何でイケメンばっかなんだろ、オレの親友。  ただでさえ冴えない顔してるっていうのに、こうイケメンばかりが近くにいるとなぁ……。 「相変わらず勉強してんのなぁー。オレにゃ無理だ、分からん!」 「だからテスト結果、常に最下層にいるんだよ? 宇佐美くん。今度教えてあげるからさ、放課後残ろうよ」 「い、イヤだ! 放課後は彼女作りに専念したいんだ!」  ナンパって言えよ。  もうぶっちゃけて、ナンパって言っちゃえよ。 「彼女いない歴が半月に達する前に、なんとかして新しい彼女を作らないとさぁ」 「……うらやましい限りだね」  全くだ。  ちなみに、オレは何度かマモルの世話になっている。  そのお陰で、一回目の中間考査はレッドゾーンを逃れた訳だ。  ……隣の勉強嫌いなバカは、もちろん完全に越えていたが。
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