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嗚呼神よ、私は大きな罪を犯してしまいました。抗うことができなかったのです。遂に欲に従ってしまったのです。嗚呼神よ、私は私が怖い。全てを破壊する大いなる自然より、何よりも私が怖いのです。一体私はどうすれば良いのでしょう。怖くてたまらないのです。どうかこの恐怖からお救いください。
声が聞こえたのです。
『滅び逝く事は摂理であり、全てに於て平等な事柄として確立されている。故に事実として揺らぐ事の無いそれは美しい』
――と。
その声は今までに何度も聞こえていました。綺麗な声なのです。迚も綺麗な声なのに、聞こえる度私の心には悪魔が宿りました。そしてその悪魔は破壊を求めるのです。滅び逝く事は美だと。
ずっと心を押し殺していましたが、二桁にもならない回数で、もう一度聞いた時、私は宿る悪魔に身体を乗っ取られたかの様に動きました。寝台の下に置いてあった護身用の銃を愛する者に向けたのです。
目を見開き驚愕の眼差しを向ける愛する者に、私はににと笑い掛けました。恐怖に染まるあの顔を見ていると、悪魔は小躍りして喜びんでいたのが解りました。それがまるで私の心の様で、悪魔と同化していく様で、怖いのです。
嗚呼、神よ。私はこれからこの村で悪魔と共に躍ります。躍らねばならないと、使命感に満ちています。次第に意識は飲み込まれ、私には懺悔の気持ちしか残っていないのかも知れません。どうか私をお救い下さい。
◆
衝動的に書いたネタ
カミサマ関係は無理だ書けないよ訳わかんない……。
でもいつか使いたいネタ。
最初は『滅び(死)に美を唱える声』に共感してどんどんぶっ殺していく男だったけど、ストーリー的につまんないから操られる女にしてみた。
ここ数年、長編で女主人公書いてないなぁ。
ついでに言うが、これ、執筆中のBGMはRADなんだぜ……。
↓後味悪いから後味良くしてみたくて描いた。
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