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「悪は滅しましたわ!」
「自滅が一番許されざる悪ですよねぇ!?」
「キュウセイシュ様、それは気にしな」
不意にルーナの動きが止まった。そしてルーナの小さな体を貫通するレイピアのような魔王の魔力から成る剣。それを司る魔王の笑み
「そんな………私……簡……に死ぬわ…け……が………」
他の三人は動けないでいた。出会ってから間もない死を迎えたルーナ、その突然の死という事実を受け入れられずにいた。
それでも静寂を破ったのは水月である。
「ま……おう………あなたは………あなたって奴は……」
「甘いのだよ、貴様らは…我がそう簡単に死ぬ訳がないだろう?はっはっはっは!!」
魔王が嘲笑する。その瞬間に水月は何かが吹っ切れた
「二人とも下がって……」
「でも、キュウセイシュ様」
「下がれ」
今までに無い水月の口調に二人は静かに後ろに下がった。
「チョットイタイワヨ」
水月が高く跳躍した。その背に
その背に翼を宿して水月は
敵を討つべく、その怒りを孕んだ魔の翼で魔王と戦闘を開始する……
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