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まおは息を切らしながら教室のドアを開けた。
まお「せんせ‼」
教室には誰もいない。いや、教室の隅に少年が立っている。窓の外をじっと見つめていた。
まお「……た、くと」
まおの息はまだ整っていない。少年はまおのほうを向いた。
少年の名前は 広島 たくと。まおの幼なじみである。
まお「……たくと、みんなは⁉」
たくと「さっきの爆発音は本物の爆発だった」
まお「え?」
たくとは再び窓のほうを向いた。
たくと「さっき、職員室と渡り廊下が爆発した。そこにいた人たちは……」
たくとは首をふった。まおは震えだした。
たくと「みんな体育館に移動したよ。」
まお「そ、んな……」
まおはその場に座りこんだ。
また周りの音が聞こえなくなった。
???『早くそいつから逃げて』
まお「え?」
???『そいつは敵よ』
世界が戻ってきた。足音が聞こえる。もちろん、たくとでもまおでもない。二人は教壇のほうを見た。
見知らぬ少女がいた。
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