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学校に続く桜並木を、まだ覚醒仕切ってない体で歩く。
校門が閉まるまではまだ余裕があった。
結局昨日は、一つになったミニトマトをサラダに変えて食したのだった。
「よう」
後ろから肩を叩かれた。
誰かは予想できている。
「野洋、おはよ」
肩を叩いたのは浅貴野洋(あさたか のひろ)。
小学校からの付き合いで、何かと縁を切るタイミングが見当たらない、腐れ縁だ。
どういうわけか、現在も同じクラスになっている。
通称アホ。
「誰に話してるか知らんが、失礼な紹介だな」
「うっかり本音が」
「身も蓋もねぇ」
朝からそんな会話をしつつ、俺達は生徒玄関へ。
一年生は入って右手に靴箱がある。
靴を入れて、上靴をはくために屈んだ瞬間。
俺は低飛行の前宙を披露した。
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