黄 × 緑

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『なぁ、りょーちゃん』 だって、しゃーないやん 『りょーちゃーん?』 その独特の 甘く低い声も 『もぅっ、りょーちゃん  おるんやろぉ?』 一歩、一歩と 足を進めるたびに 揺れる 艶めいた栗色の髪も、 『ほらぁー、やっぱり  おるやんかぁー』 あなたが今 つん、と突き出した 魅力的で官能的な唇も 「おーくら、」 『なにぃ?』 「一生、その手錠  はずさへんから…」 全部、僕だけの ものであればいいって 思うんだから 『あたりまえやん、。  絶対、絶対に  はずさんといて』 そうして、 あなたを 「やっぱお前  アホやな」 ―愛すんだから。 『りょーちゃんよりは  きっとマシやで。』 END
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