ありのまま

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ありのまま

ありのままって、難しい。 簡単そうに見えて、案外難しい。 嘘をつかんと生きて行きたい。 なんでもかんでも素直に信じて生きて行きたい。 たとえそう願っていても、気ぃ付いたら嘘ついとったり、何かを疑うたりしてる。 そんな自分が立っとる。 生きて行く上でしゃあない事かも知らんけど、なんや、ごっつぅ悲しい気持ちになる。 人間は、より住みやすい環境を創る為に、多くの犠牲や努力、時間や動力などを使うて進化してきた。 でも、最初の最初は、言葉もあらへん。 すっぽんぽん。 それは、まさしく、ありのままのような気がする。 ほな、恐竜時代にタイムスリップしたら生きていけんのか?って云われたら、絶対に無理やと思うけど、そんなありのままが、僕には、物ごっつう美しく感じられる。 太古の原始時代の人達は、色んな感情を受けとめる力が、現代の人間よりも遥かに優れとったと、僕は思う。 空の機嫌、花の想い、当然、人の気持ち…。 ありとあらゆる便利なもの、そして、便利が故に生まれる歪んだ世界が出来てしもた事で、人は、嘘や矛盾などを覚えてしもたんかも知らん。 まあ、恐竜時代にも恐竜時代なりの、ええとこ悪いとこがあるやろし、今を生きとる僕は、文句云わんと生きてけばええんやろな。 人は人、自分は自分。 深く考えんと、僕は僕なりに今を一生懸命生きよう。 そうや、昔から変わらへん、ありのままって〝今を一生懸命生きよう〟という心なんかも知れへん。 何時の時代も変わらへん、誰もが胸に持っとる宝物なんや。 この宝物を人は失う事はあらへんやろう。 うん、何時の時代も忘れる事はあらへんやろうなあ…。 きっと、きっと…。
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