573人が本棚に入れています
本棚に追加
と、言うやりとりが行われたのが昨日の話。
要約すると、『魔王討伐隊を向かわせた。とどめはテメェが刺してこい。そのほうが世間体が良いだろ』みたいな感じだ。
やだよ、ダリーよ、めんどくせぇよ、と勇者は鼻の穴に指を突っ込む。
彼は好きで勇者になったわけじゃない。
たまたま勇者の血を色濃くひいてしまい、たまたま王様に拾われただけだ。
「っはぁ~~、俺が着く前に魔王死んでねぇかなぁ?」
主人公失格な呟きはしかし、彼が乗っている馬以外には聞こえていない。
東の森までは、現在地からあと十数分で到着。
討伐隊が出たのは二時間前だとして、そろそろ終わっていても可笑しくない。
最初のコメントを投稿しよう!