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そもそも、魔王っつーのは何故かいつも曇天の不思議地帯で『ふぉふぉふぉふぉ』とかバ○タン星人みたいに笑ってればいい存在だ。
それで世界も平和になるのになんでまた、こんな近くに出現したのだろうか。
―――と、勇者の前方に多数の人影が見えた。
「あン?」
銀色の甲冑に、大陸を象徴する旗。
ざっと見て約20人ほどだろう。王国の兵士達だ。
「! 勇者殿!!」
先頭を歩いていた甲冑の兵士が、勇者を見るなり深々と頭を下げる。
ところどころが血で汚れている。
まさか本当に魔王討伐成功? いやいやないない。いくら王国の兵士が有能だからと言ってたった20人で討伐できるほど魔王も雑魚じゃないだろう。
「一足遅かったですね」
!?
いやないないないない!
いくら彼らが大陸最強の精鋭部隊とは言えど総合的に見てそれだけはやっちゃダメな展開だ。
まさかの始まって6ページで『魔王死にました』!?
さすがに勇者もビックリである。
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