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静寂の中
この道は真っ直ぐだった
今は手探りで歩いてる
何もみえないこの道を
ただ、私には一つだけわかる場所がある
あなたの居場所
手を伸ばせば届いたのに
私はためらった
あなたの場所からは絶えず風が吹いている
それはぺパーミントのように爽やかな風
もう少しであなたに手が届くのに
いつも後、少しの所で風は竜巻へと変わってしまう
ほんとは、わかってる
強い風を呼び込むのは私の方
ペパーミントの優しい風を突き刺さる風に変えてしまう
あの風に包まれたい
ペパーミントの風にふれたい
ただ、ただそう思ってた
いつか、私もあの風に触れられると
手探りで歩く道
おかしいよね
今頃になって気がついた
今はもう、ペパーミントの香りも、竜巻も、何も起こらない、何にも感じないんだから……
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