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「……人類を操る計画が暇潰しか。
変わった奴だな」
溜め息混じりに黒い法衣の男は言う。
「言っとくがな、俺は単独行動で行くから」
雷人は魚人に向かって言い放った。
「そうだと思った」
わかっていたかのように黒い法衣の男は言う。
「まぁ、情報は共有するから」
そう言って雷人は魚人にブイサインをした。
「ありがとうございます!」
魚人はペコペコと雷人に頭を下げた。
「じゃあな!」
話が終わると雷人はさっさとどこかへ行ってしまった。
「アイツは少し変わってるが優秀だ。
思いっきり使ってよい」
雷人が去ったのを確認し、黒い法衣の男は言った。
「御意」
魚人はぺこりと頭を下げた。
「(……アイツは知らない。
親に捨てられた理由と俺が拾った理由を)」
黒い法衣の男は物思いにふけるように遠くを見ていた。
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