龍を追って

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「じゃ、行ってくるぜ」 学園から出て来た男は、真っ直ぐに森へ向かった。 学園は4つの森に囲まれていた。 東西南北に別れる森だ。 彼は西の森へ向かっていた。 「生徒の授業に使うものって、何でこんなめんどくさいところにあるんだろ」 彼は生徒が授業に使う【Arab消毒】を取りに来たのだ。 ヴァンダーカーマーと呼ばれる魔物の血液で、主に毒消しに使われる。 「……いきなりお出ましか。」 ヴァンダーカーマーだ。 体長が二メートルを超える彼等は、ランクBに登録されている。 学園の生徒では倒せない強さを誇る。 不意にヴァンダーカーマーが右手を振り下ろしてくる。 男は素早くそれを避けると、 『炎よ今龍となりて悪しき者に襲いかかれ!ドラゴン・ブレス!』 男の体から現れた炎は忽ち龍の形となり、ヴァンダーカーマーを貫いた! 「…一匹でいいや」 他にレアな物はないかと男が周りを探していたとき、遠くで爆発が起こった。 「…北の森か!」 男は急いで、北の森に向かった。
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